USBキーボードのマシンに FreeBSD 4.x-RELEASE (4.1〜) をインストールする方法を説明します。 もちろん、USBコントローラ、USBハブ、キーボードは 正常に認識するという前提になります。
画面イメージ付インストール手順もどうぞ。
成功例、失敗例、訂正、コメント等がありましたら、 著者まで御一報下さいませ。
USBキーボードのマシンに FreeBSD 4.1-RELEASE以降をインストールする際の問題は2点あります。
余計なところでキーは打たないことがポイントになります。 特に、余計な「Enter」を押すとやり直しになります。 まず、
Hit [Enter] to boot immediately, or any other key for command prompt.
Booting [kernel] in XX seconds...
では何もしないで、黙って待ちます。
Kernel Configuration Menu
Skip kernel configuration and continue with installation
Start kernel configuration in full-screen visual mode
Start kernel configuration in CLI mode
が表示されたところで、カーソル「↓」を押します。
反転した部分が
Start kernel configuration in full-screen visual mode
に移動すればまずは成功です。
カーネルの設定とインストールに進みます。
kern.flpを改造します。 改造するにはFreeBSD環境が必要です。 自力で改造できない場合には、 4.3-RELEASEの改造済kern.flpイメージをどうぞ。
kern.flpを改造するには、 フロッピを作ってからマウントしても良いですし、 vn(8)が使える環境ならばkern.flpを直接操作しても良いでしょう。 vnを使う場合には、
# vnconfig -v /dev/vn0 /tmp/kern.flp
# mount /dev/vn0a /mnt
# vi /mnt/boot/loader.rc
# umount /mnt
# vnconfig -u /dev/vn0
のようになります。ファイル名は各自の環境に合わせてください。
/boot/loader.rc
というファイルに
load /kernel
echo \007\007
echo Please insert MFS root floppy and press enter:
read
load -t mfs_root /mfsroot
echo \007\007
autoboot 10
と書いてあります。
これを、下記のように書き換えます。
load /kernel
echo \007\007
echo Please insert MFS root floppy within 30 seconds:
read -t 30
load -t mfs_root /mfsroot
echo \007\007
autoboot 10
「read -t 30」は
「30秒間入力がないか、Enterが入力されれば先に進む」という意味です。
時間は好みで調整してください。
キー入力ができないのに「Enterを押せ」になっているので、
一定時間が経過したら自動的に先に進むようにしてしまいます。
ここでも、余計なところでキーは打たないことがポイントになります。 フロッピを入れて起動します。 そして、下記が表示されるまで黙って待ちます (画面)。 内蔵スピーカから音が出るようになっていれば、ピー、ピーと二回鳴ります。
Please insert MFS root floppy within 30 seconds:
ここで、落ち着いてフロッピを交換します。
30秒だと結構余裕があります。
mfsroot.flpを読み終わると、
Hit [Enter] to boot immediately, or any other key for command prompt.
Booting [kernel] in XX seconds...
と表示されます
(画面)。
ここでは、何も入力してはいけません。
ひたすら待ちます。
Kernel Configuration Menu
Skip kernel configuration and continue with installation
Start kernel configuration in full-screen visual mode
Start kernel configuration in CLI mode
が表示されたところ(画面)
で、カーソル「↓」を押します。
反転した部分が
Start kernel configuration in full-screen visual mode
に移動すればまずは成功です(画面)。
起動時のカーネル設定メニュー
Kernel Configuration Menu
Skip kernel configuration and continue with installation
Start kernel configuration in full-screen visual mode
Start kernel configuration in CLI mode
が表示され、キー入力が可能であったなら、
PS/2キーボードとマウスを無効にしてしまいます。
不要なドライバの無効化、I/Oや割り込みの変更、
ドライバの有効化などが必要な場合は、同様に設定します。
カーソルキーの「↓」「↑」で
Start kernel configuration in full-screen visual mode
を反転させ、「Enter」を押します。
Active Drivers
の
Input : (Collapsed)
を反転させ(画面)、
「Enter」を押すと、
「Keyboard
」と「PS/2 Mouse
」と
「System console driver
」が表示されます
(画面)。
このうち、「Keyboard
」と「PS/2 Mouse
」を削除します。
まず、
Keyboard atkbd0 1
を反転させ、「Delete」を押します。
この行が消えるはずです(画面)。
次に、
PS/2 Mouse psm0 12
を反転させ、「Delete」を押します
(画面)。
他に必要な設定があれば、同様に行います。
全てが終われば、「q」を押します。
Save these parameters before exiting? ([Y]es/[N]o/[C]ancel)
と表示されるので(画面)、
「y」を押します。
あとは、普通にインストールできるはずです (画面)。
FreeBSDをインストールして、再起動します。 下記のファイルができているはずです。 なければ作ります。 次回からは、普通に起動すれば済むはずです。
/boot/loader.conf
# -- sysinstall generated deltas -- #
userconfig_script_load="YES"
/boot/kernel.conf
di psm0
di atkbd0
q
カーネルを再構築する場合には、 PS/2キーボードとマウスを無効にします。 具体的には、下記のようにコメントしてしまえば良いでしょう。
# atkbdc0 controls both the keyboard and the PS/2 mouse
#device atkbdc0 at isa? port IO_KBD
#device atkbd0 at atkbdc? irq 1 flags 0x1
#device psm0 at atkbdc? irq 12
(作成: 2001年7月2日 )